実家のお盆
実家のお盆は暦の8月13~16日。13日夕方に山裾のお墓に提灯を持って迎えに行き、
ロウソクを灯してご先祖を迎え入れ、先祖の宿った提灯を先頭に自宅にゾロゾロと歩いてくる。
待ち構えた祖母たちが玄関で引き取ってロウソクの火を仏壇に移すと始まり。
16日の暮れ方に仏壇の蝋燭を提灯に移して墓まで送ります。
線香を立ててまた来年お迎えしますと言って火を消し、提灯を畳んで家路につく。
盆の間は仏壇を飾り付け五色の紙で作った幣束と紅いホウズキのランプを下げる。
3食お初を供え、茄子に足を付けて作った牛を置いて先祖の乗り物にする。
花ござのしたに蓮の葉を1枚置き、無縁仏のためのお供えを載せる。
誰にも迎えてもらえない仏さんや餓鬼の為の施しだとか。
14日夕方に帰る娘を誘って、少し離れた山の上の我が家の氏神を訪ねた。
昔、鴨とりの仕掛け網に大風と共にかかった1本の幣束と夢の御告げで辺りで1番高い山の上に社を作ったのが始まり。我が家のお護り神となってから 何か事あるごとに山の上の社にお参りに行った。
高校の入学試験の前や家を離れて下宿に入る前などにも一人でお参りした。
何か大事があっても、我が家の氏神様がきっと護ってくれるという想いは常に心の何処かで私たち家族みんなが持っている。
娘にもその一族に連なるものの意識を持たせたかった。
細い山路を上がっていくとヒグラシやツクツクホウシの声が降ってくる。
社の周囲の杉木立は太くなり、椎の木は一抱え以上もあった。
藤蔓が西表の山の藻玉のツルかと想うほどに太く垂れ下がっていた。
娘は殊勝に手を合わせて、仕事や結婚のこと、良い子にも恵まれるようにと先々のことまでお願いをしていた。
by isozineko | 2012-08-16 07:10 | Trackback | Comments(5)
妹の娘もお盆に帰って来ていたので、娘がお社の伝説を話したようです。
この後、白馬に乗っていると言う○○の尊という昔聞いた氏神様の名前を教えたら、みんなでネット検索してさわいでいました。
お社の写真公表もちょっと気が咎めたのだけどね。